インビザラインの交換日数の目安はどれくらい?交換時の注意点も解説

こんにちは。三重県津市にある川村歯科クリニックです。

インビザライン矯正は、金具やワイヤーが使われていない透明なマウスピースを装着し、歯並びを直す矯正方法です。型取りをして作成した複数枚のマウスピースを交換しながら徐々に歯を動かしますが、インビザラインはどの程度の日数で新しいマウスピースに交換すればよいのでしょうか。また、交換時に気をつけることはあるのでしょうか。

今回は、インビザライン矯正のマウスピースの交換頻度の目安や、交換時の注意点をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

インビザライン治療で使用するマウスピースの枚数

ピンク色の背景に置かれたマウスピースと歯科用器具と歯ブラシ

インビザライン矯正は、1~2週間ごとに新しいマウスピースに交換します。使用するマウスピースの枚数は個人差があり、歯並びの状態や動かす歯の本数、歯の移動距離、交換頻度などによって決まります。全体矯正する場合の治療期間は1~3年といわれており、必要なマウスピースの枚数はおよそ40~50枚と想定されるでしょう。

インビザライン治療では、治療中にマウスピースが入らなくなるなどのトラブルが起きることもあります。トラブルが起きた場合は、治療計画の誤差を埋めるために「リファインメント」を行います。リファインメントとは、マウスピースを追加で用意して矯正治療の誤差を修正することです。

1回のリファインメントで、15~30枚程度のマウスピースが追加されます。リファインメントは、インビザライン矯正を行う患者さまの多くが2~3回は行うといわれている工程です。仮にリファインメントを2回行った場合、70〜110枚ものマウスピースを使用することになります。1つのマウスピースで動かせるのは0.25mm程なので、多くのマウスピースが必要ですが、リファインメントを行うことで、理想の歯並びや噛み合わせに近づけることができるでしょう。

インビザラインの交換日数はどのように決まる?

頭に指を当てて考え込む女性

インビザラインの交換日数は必ずしも一定ではなく、歯並びや年齢、歯列の状態で変わります。1~2週間で交換するのが一般的です。

インビザラインの交換日数を決める3つの要素は、以下のとおりです。

  • 患者さまの年齢
  • 歯並び
  • 装着時間

順番に確認しましょう。

患者さまの年齢

歯列矯正は、歯の周囲組織の代謝のスピードに合わせて歯を動かします。年齢を重ねると歯茎や骨の代謝が低くなるといわれていますが、代謝が低くなると歯を動かすのにも時間がかかります。

代謝が高い方は歯の移動が早く、マウスピースの交換日数も短くなるでしょう。

歯並び

インビザラインの交換日数は、歯をどのようにどの程度動かすかで決まります。複雑な歯並びを矯正する場合、交換日数が長くなるでしょう。

歯列矯正には、斜めに生えている歯をまっすぐにする傾斜移動と、歯を並行に移動させる歯体移動があります。マウスピース矯正は平行移動が苦手なため、ガタガタした歯並びやすきっ歯の場合、インビザラインの交換日数が長くなるといえるでしょう。

装着時間

インビザラインの装着時間は1日20〜22時間が目安です。インビザライン矯正は1日20〜22時間マウスピースを装着することを前提に治療計画を立てるため、装着時間を守らないと計画どおりに矯正が進みません。

指定された装着時間を満たさない場合、交換日数が長くなることもあります。交換日数を短くしたい場合は、マウスピースの装着時間を守りましょう。

インビザラインの交換日数の目安

マウスピースを両手で持って笑う女性

インビザラインの交換日数の目安は1~2週間ですが、治療の経過によっては長引いたり、4~5日などの短い期間で交換したりする場合もあります。マウスピースの交換日数は、常に一定ではないことを覚えておきましょう。

マウスピースの交換日数に大きく影響するとされているのは「マウスピースの装着時間」です。装着時間が1日20時間以下の日が続くと計画どおりに歯が動かず、矯正期間が延びることにもつながるでしょう。また、マウスピースの装着時間を守っていても、計画どおりに歯が動かない場合もあります。歯科医師の判断でリファインメントを行い、治療を延長することが多いです。

インビザラインの交換日数は、あくまで目安であることを理解しましょう。

インビザラインの交換日数を早めるためのポイント

バインダーに止められたポイントと書かれた用紙

インビザラインの交換日数を早めるためにはどうしたらよいのでしょうか。インビザラインの交換日数を早めるポイントは、以下のとおりです。

  • 正しく装着する
  • 装着時間を守る
  • 破損や紛失を防ぐ

それぞれ確認しましょう。

正しく装着する

マウスピースは、歯としっかり密着させて浮かないように装着しましょう。正しく装着できていないと歯がうまく移動せず、治療が長引く可能性があります。

装着時間を守る

マウスピースは1日20〜22時間装着するのが理想です。装着時間を守れていない場合は矯正力がかからないため、歯が移動しません。装着時間を守る意識を常に持ちましょう。

破損や紛失を防ぐ

マウスピースの着脱は、破損しないように正しい方法で行いましょう。また、外したマウスピースは専用ケースで保管してください。ティッシュに包んで保管する方もいますが、割れたり誤って捨てたりしてしまう場合があります。マウスピースは専用のケースで保管し、紛失しないように気をつけましょう。

万が一破損した場合は、応急処置として1つ前のマウスピースを装着し、すぐに歯科医院に相談しましょう。

インビザラインの交換に関する注意点

warning のマークが書かれた三角を前に差し出す女性

インビザラインの交換に関する注意点は、以下のとおりです。

  • 口内を清潔に保つ
  • チューイーを使用する
  • マウスピースの紛失や破損に気を付ける
  • 自己判断でマウスピースを交換しない

それぞれ解説します。

口内を清潔に保つ

マウスピースの交換時は、歯磨きを丁寧に行って口内を清潔に保ちましょう。

マウスピースは長時間装着するため、歯磨きが不十分だと口内に細菌が増殖し、虫歯や歯周病につながることもあります。

チューイーを使用する

チューイーとはシリコン製の棒状の補助道具です。マウスピースを交換する際は、チューイーを使用してください。

マウスピースを上下の歯に装着したらチューイーを前歯で数回噛んで押し込み、そのあと奥歯で数回噛むことで、マウスピースの密着度が上がります。

マウスピースの紛失や破損に気を付ける

インビザラインで使用するマウスピースは、一度に複数枚渡されるのが一般的です。現在使っているマウスピースはもちろん、今後使用するマウスピースの紛失や破損にも気を付けましょう。

次のマウスピースが見つからない場合や次のマウスピースが割れている場合、計画どおりに治療が進まない可能性があります。紛失・破損に気付いたときは、すぐに歯科医院に相談してください。

自己判断でマウスピースを交換しない

歯を早く移動させたいからといって、自己判断で交換日数を早めることはやめましょう。

歯根や顎の骨に必要以上に負荷がかかり、損傷するおそれがあります。歯科医師の指示に従って適切に矯正を行いましょう。

まとめ

2枚のインビザラインを持って掲げる手

インビザライン矯正は手間や時間がかかる矯正のため、マウスピースの交換時期を早めて予定よりも早く歯を動かしたいと考える方もいるでしょう。

しかし、マウスピースを早く交換しても、早く歯が動くわけではありません。歯に過度な負荷がかかり、治療が長引く可能性もあります。マウスピースの装着時間を守り、地道に確実に歯を移動させることが、矯正治療を早く終わらせることにつながるでしょう。

何か気になることがあっても自己判断せず、歯科医師の指示に従って正しくマウスピースを装着し、きれいな歯並びを手に入れましょう。

インビザライン矯正を検討されている方は、三重県津市にある川村歯科クリニックにお気軽にご相談ください。

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