こんにちは。三重県津市にある川村歯科クリニックです。
インビザライン矯正のマウスピースは取り外すことができます。そのため、装着し忘れたり、紛失したりしないように気をつける必要があります。
今回は、インビザラインのマウスピースの装着時間を守るための方法や、守れなかった際の対処法をお伝えします。
インビザラインのマウスピースの装着時間は?
インビザラインは、透明なマウスピースで力を加えて歯を移動させる治療方法です。1997年にアメリカのアライン・テクノロジー社が開発し、世界中で多くの歯科医師に支持されている矯正方法です。日本でも、全国各地でインビザライン矯正が行われています。
インビザライン矯正では、光学スキャナーで歯型を採って、患者さまに合わせた専用のマウスピースを製作します。マウスピースの枚数は症例によって異なりますが、マウスピースを1~2週間に1回交換することはどのようなケースでも同じです。
インビザラインのマウスピースは柔らかいため、装着時の痛みを感じにくいのが大きなメリットです。取り外せますが、装着時間は1日20~22時間ときまっています。
毎日これだけの時間装着するのが前提なので、装着時間が不十分な場合は計画通りに歯が動きません。基本的には食事中と歯磨きの時だけ外し、それ以外は装着し続けることになります。
インビザラインのマウスピースの装着時間を守らないと
食事と歯磨きの時以外は外さないのが前提ですが、装着時間を守れないこともあるでしょう。長時間の会食や飲み会に参加した時、食べ歩きをした時、マウスピースを装着して痛みを感じた時は、1日20時間以上装着できないかもしれません。
しかし、できる限りマウスピースの装着時間は守らなければなりません。装着時間を守れないと、以下のようなリスクが生じます。
治療期間が延びる
装着時間が不十分な場合は、計画通りに歯が動かないため治療期間が延びることがあります。通院回数や費用が増えてしまうこともあるでしょう。
また、治療期間があまりにも長くなると、面倒に感じて自己判断で治療をやめる方もいます。途中でモチベーションが下がってマウスピースの装着をやめると、後戻りして元の状態に戻ることもあるでしょう。
マウスピースを装着できなくなる
インビザライン矯正中、長い期間マウスピースを装着しないで過ごすと、後戻りが起こります。マウスピースは徐々に動いていく歯並びに合わせて作られているので、歯が元の位置に戻るとマウスピースが合わなくなるでしょう。
装着できなくなると新しく作り直さなければならないこともあります。作り直しには時間がかかるので、治療期間が延びる原因にもなるでしょう。追加の費用が発生することもあります。
インビザラインのマウスピースの装着時間を守るための方法
インビザライン矯正は、マウスピースの装着時間を守ることが成功の鍵といえます。装着時間を守るための方法を確認しましょう。
規則正しい生活をする
起きる時間や寝る時間、食事の時間などが不規則な場合、装着時間を守りにくくなるかもしれません。三食の食事以外の時間にお腹がすいてマウスピースを外すなど、マウスピースの着脱の回数が増える可能性があるためです。
規則正しい生活をして、食事の時間が決まっていればそのようなことは防げるでしょう。
1日に何回もマウスピースを外して歯を磨くのも負担になります。虫歯や歯周病を防ぐためにも、時間を決めて食事をとりましょう。
スマートフォンのリマインダーなどを使う
マウスピースの装着が習慣化するまで、ある程度時間がかかることもあります。忙しい方は装着し忘れてしまうこともあるでしょう。
スマートフォンのリマインダーやアプリのアラーム機能などを使って、装着することを気づけるようにするとよいかもしれません。
スマートフォン以外でも、自宅ならわかりやすい場所に張り紙しておくのもよいでしょう。自分が忘れていても、家族が気づいて声をかけてくれることもあります。
外した時は専用のケースに入れる
マウスピースを外した際に紛失してしまうと、装着時間を守ることはできません。マウスピースをティッシュに包んで放置したり、お皿に置いたりするのはやめましょう。
専用のケースに入れて保管することで、紛失や破損も予防できます。
外出するときは前後のマウスピースを持ち運ぶ
外出中や旅行中にマウスピースを紛失・破損すると、長時間マウスピースを装着できなくなってしまいます。念のために、現在つけているマウスピースの前後のマウスピースを持ち運びましょう。
紛失した際はすぐに歯科医師に相談する
マウスピースを紛失した際は、すぐに歯科医師に相談しましょう。治療を進めるために作り直しが必要なケースもあります。作り直しが遅れれば遅れるほど、治療期間が延長されてしまいます。
また、マウスピースが完成するまでの過ごし方も確認してください。1枚前のマウスピースを装着するよう指示されることが多いでしょう。次のマウスピースへの交換時期が近い場合は、交換するよう指示されることもあります。
口腔内とマウスピースを清潔に保つ
虫歯や歯周病になると、治療のために矯正治療を中断することもあります。食後は歯ブラシだけではなく、歯間ブラシやデンタルフロスを使って歯をきれいにしましょう。
また、マウスピースは流水下で洗ってください。こすり洗いをする際は傷がつかないように、指か柔らかい歯ブラシを使います。汚れが気になる時は、洗浄剤を使用しましょう。
外出先などで歯磨きができない場合は、うがいをしたりマウスウォッシュを使ったりしてからマウスピースを装着しましょう。
マウスピースの装着時間を守れなかったときの対処法
インビザライン矯正でマウスピースの装着時間守れなかった際、の対処法をご紹介します。
20時間は装着できるように心がける
インビザラインのマウスピースの装着時間は1日20~22時間ですが、22時間となると1日2時間しか外せないことになります。食事や歯磨き以外の時間は外せないので、ストレスを感じるかもしれません。
目標が高いとモチベーションが低下することもあるので、まずは20時間以下にならないように心がけましょう。
マウスピースを交換する時期を遅らせる
マウスピースを装着する時間が短くなった場合は、その分歯が動きません。マウスピースの交換時期を1日遅らせるとよい場合があります。
マウスピースの交換時期がずれた場合は、受診した際に担当の歯科医師にその旨を伝えください。
歯磨きができない場合でもマウスピースは装着する
何かを食べた後に歯磨きをせずにマウスピースを装着することは望ましくありません。
しかし、歯磨きができなかいからと長時間マウスピースを装着しないことも避けるべきです。装着時間を守れないと治療が進まないためです。
歯磨きができない時でも、マウスピースを装着してください。可能なら、うがいしたりマウスウォッシュを使ったりして大まかな汚れを落としてから装着しましょう。
歯磨きせずにマウスピースを装着した場合は、できるようになったタイミングで歯磨きとマウスピースの洗浄を行ってください。
固定式の矯正装置に変更する
趣味や職業の影響で、マウスピースの装着時間を守りにくい方もいるかもしれません。
例えば、料理人の場合は仕事で味見をするでしょう。味見のたびにマウスピースを外して歯磨きをして再び装着するというのは現実的に難しいです。食べ歩きや飲み会が好きな方も、装着時間を守れない日が多くなるでしょう。
どうしても装着時間を守るのが難しい場合は、固定式の矯正装置に変更したほうがよいかもしれません。インビザラインができないからと矯正治療を諦める必要はないので、ご自身にあう方法を探しましょう。
まとめ
インビザライン矯正では、マウスピースを自己管理しなければなりません。1日20~22時間と長時間装着しなければならないので、装着時間を守れないこともあるでしょう。
装着時間を守るためには、自分なりの工夫も必要です。スマートフォンのリマインダーやアラームを使ったり、紛失しないように専用のケースに入れたり、工夫して過ごしましょう。
マウスピースの装着時間について悩みがある場合は、担当の歯科医師に早めに相談してください。
インビザライン矯正を検討されている方は、三重県津市にある川村歯科クリニックにお気軽にご相談ください。