インビザライン・ファーストの4つの失敗例とその原因、対策を解説!

こんにちは。三重県津市にある川村歯科クリニックです。

インビザライン・ファーストは、6歳頃から始められるマウスピース矯正の一つです。透明なマウスピースを使用するため、目立ちにくいことから人気の治療です。取り外せるので、食事や歯磨きをふだんどおり行えることも特徴でしょう。

しかし、インビザライン・ファーストで矯正治療をした方のなかには、失敗したという方もいます。

今回は、インビザライン・ファーストの4つの失敗例と、失敗しないための対策について解説します。インビザライン・ファーストを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

インビザライン・ファーストとは

顎に指を当てて考える少女

インビザライン・ファーストは、こどもの顎の発達を利用して歯並びを整える矯正治療です。透明なマウスピースを使用して、顎の成長を促しながら歯を徐々に動かします。

従来の小児矯正では、顎の拡大と歯の移動は分けて行っていました。2つの過程を経る必要があったので治療期間が長くなることが多く、モチベーションを保てないこどももいたでしょう。

インビザライン・ファーストは、顎の拡大と歯の移動を同時に進められることが大きな特徴です。乳歯と永久歯が混在する6~10歳頃のこどもが対象となります。

インビザライン・ファーストで使用するマウスピースは透明なので目立ちにくいです。食事や歯磨きのときは取り外すことができるため、虫歯のリスクも低いでしょう。

インビザライン・ファーストの4つの失敗例

顔を手で覆ってしゃがみ込むこども

インビザライン・ファーストを検討していると、失敗するのではないかと不安に思うこともあるのではないでしょうか。

インビザライン・ファーストの失敗例は、以下のとおりです。

  • 虫歯や歯肉炎になった
  • 後戻りした
  • 装着時間が足りなかった
  • マウスピースの交換を正しく行えていなかった

失敗した原因と対処法を詳しく確認しましょう。

虫歯や歯肉炎になった

インビザライン・ファーストではマウスピースを取り外せるため、歯磨きがしやすいです。

しかし、虫歯や歯肉炎になるリスクがないわけではありません。虫歯や歯肉炎になったら、矯正治療を一時的に中断して、虫歯や歯肉炎の治療を優先するのが一般的です。矯正治療の期間が予定よりも延びるでしょう。

虫歯や歯肉炎にならないためには、食後は歯磨きをする、保護者の方が仕上げ磨きをするなど、口内を清潔に保つことが重要です。マウスピースが不衛生になると虫歯や歯肉炎の原因になるので、マウスピースのお手入れもしっかり行ってください。

虫歯や歯肉炎を予防するには、定期検診を怠らないことも重要です。歯の移動状況だけでなく、虫歯などの確認もしてもらえるので、定期検診は必ず受けましょう。

後戻りした

矯正治療が終わったら、後戻りを防ぐために保定装置を装着します。後戻りとは、移動させた歯がもとの位置に戻ろうとすることです。

保定装置の装着を自己判断でやめた場合や、保定装置を装着しなかった場合、後戻りが起きる可能性があるでしょう。矯正治療後の後戻りを防ぐために、歯科医師に指示された装着時間・期間を守って保定装置を装着してください。

装着時間が足りなかった

インビザライン・ファーストでは、1日に20~22時間マウスピースを装着しなければいけません。食事や歯磨きのとき以外の時間は、マウスピースを装着する必要があります。

マウスピースの装着時間を守れないと、計画どおりに歯が動きません。治療期間が長くなる場合や、理想の歯並びにならない場合があるでしょう。

歯科医師に指示された装着時間は必ず守ってください。

マウスピースの交換を正しく行えていなかった

マウスピースは1~2週間に一度、歯科医師に指示されたスケジュールに沿って患者様自身で交換する必要があります。通院するのは1~2か月に一度なので、自己管理が非常に重要です。

マウスピースを交換し忘れて交換時期がずれると、治療期間が予定より長引くでしょう。理想の歯並びにならない可能性もあります。保護者の方も協力して、スケジュールを管理しましょう。

マウスピースを交換し忘れないのが一番よいですが、交換時期がずれた場合は歯科医師に相談してください。

インビザライン・ファーストで失敗しないための対策

インビザライン・ファーストで失敗しないための対策は、以下のとおりです。

  • 装着時間を守る
  • マウスピースの交換を正しく行う
  • 口内やマウスピースを清潔に保つ
  • 指示どおりに保定装置を装着する

それぞれ詳しく解説します。

装着時間を守る

インビザライン・ファーストの装着時間は、1日20~22時間です。装着時間が短いと歯が動かないため、矯正治療が長引く、歯並びが整わない原因になります。

食事や歯磨きのとき以外の時間は、マウスピースを装着しましょう。

マウスピースの交換を正しく行う

マウスピースの交換は、患者様自身で行う必要があります。カレンダーに交換日を記入する、リマインダーを活用するなど、交換し忘れないように工夫しましょう。

インビザライン・ファーストでは、歯科医師に指示されたスケジュールどおりにマウスピースを交換しなければなりません。お子さまご自身がスケジュールを管理するのは難しい場合もあるでしょう。マウスピースの交換を忘れないために、保護者の方も協力してスケジュールを管理してください。

インビザライン・ファーストは、保護者の方のサポートが欠かせない治療です。

口内やマウスピースを清潔に保つ

口内やマウスピースを清潔に保つことで、虫歯や歯肉炎になることを防げます。口内を清潔に保つには、食後必ず歯を磨くことが重要です。保護者の方が仕上げ磨きをすることも効果的です。

マウスピースのお手入れも怠らないように注意しましょう。マウスピースが不衛生になると、虫歯や歯肉炎の原因になります。

しかし、かための歯ブラシで磨く、煮沸消毒をするなど、マウスピースの破損につながるお手入れは避けてください。かための歯ブラシや研磨剤入りの歯磨き粉で磨くと、マウスピースに細かい傷がつくかもしれません。熱湯を使うと変形する可能性があるため、流水でやさしく洗いましょう。

指示どおりに保定装置を装着する

矯正治療後の後戻りを防ぐために、保定装置を正しく装着してください。保定装置を装着しなかった場合や、途中で装着をやめた場合、整えた歯並びが再び乱れるでしょう。

歯科医師の指示に従って、正しく保定装置を装着してください。

保定装置をしていない期間が長いと、後戻りが進んで保定装置が入らない場合があります。無理して装着しようとせず、歯科医師に相談しましょう。

まとめ

マウスピースを手に持って装着しようとする男の子

インビザライン・ファーストで失敗すると、治療期間が延びる場合や、後戻りする場合があります。失敗して後悔しないために、歯科医師の指示に従ってマウスピースや保定装置を正しく装着しましょう。マウスピースの交換をスケジュールどおりに行うことや、口内・マウスピースを清潔に保つことも非常に重要です。

特に、虫歯や歯肉炎になると、矯正治療よりも虫歯などの治療を優先させるのが一般的です。虫歯治療中は矯正治療が中断されるため、治療期間が延びるでしょう。虫歯治療中に後戻りする可能性や、虫歯治療で歯を削ったことが原因でマウスピースが合わなくなる可能性もあります。

インビザライン・ファーストでの矯正治療を失敗しないためには、保護者の方の協力も必要です。仕上げ磨きをする、マウスピースを交換するタイミングを管理するなど、サポートして治療に臨んでください。

インビザライン・ファーストを検討されている方は、三重県津市にある川村歯科クリニックにお気軽にご相談ください。

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