マウスピース矯正で前歯だけを治療するメリットや適応症例を解説!

こんにちは。三重県津市にある川村歯科クリニックです。

出っ歯やすきっ歯など前歯の歯並びが気になり、マウスピース矯正で前歯の歯並びだけ治療したいと希望する方は少なくありません。「マウスピース矯正で前歯だけを治療することはできる?」「前歯だけを矯正するときの費用相場は?」「どれくらいの期間かかる?」など、疑問に思う方も多いでしょう。

今回は、マウスピース矯正で前歯だけを治療する場合のメリットとデメリット、適応症例、治療期間や費用などを解説します。前歯の歯並びが気になっている方は、ぜひ参考にしてください。

マウスピース矯正で前歯だけを治療可能?

マウスピースを持った女性

歯並びの症状が軽度で、顎の骨や噛み合わせに問題がない場合、マウスピース矯正で前歯だけ治療することが可能です。前歯とは、中心部から犬歯までの歯のことで、上下で合計12本です。

ほかの人に見られる部分なので、きれいな歯並びに整えたいと思う方も少なくありません。「結婚式までに歯並びを整えたい」「就職して忙しくなる前に前歯の歯並びをきれいにしたい」「自信を持って笑いたい」など、見た目をよくするために前歯だけの矯正を希望する方も多いです。

前歯だけ治療する場合は、部分矯正という矯正方法を選択します。部分矯正と全体矯正の違いは、治療期間と範囲です。部分矯正では気になるところだけを整えるため、治療期間は短いでしょう。

全体矯正は、噛み合わせも含めた全体的な歯並びを改善します。治療期間は長いですが、顎関節症などの問題がある場合は改善できるでしょう。

ワイヤー矯正で部分矯正を実施する場合、ワイヤーをつけるのは、矯正したい部分のみです。

しかし、マウスピース矯正の場合は、全体矯正と同じマウスピースを使用します。部分矯正でも歯列全体を覆うのです。

前歯だけを矯正する部分矯正でも、マウスピースの装着ルールは全体矯正と同じです。20〜22時間以上、マウスピースを装着する必要があります。

マウスピース矯正で前歯だけを治療するメリット・デメリット

前歯のマウスピース矯正のメリット・デメリット

治療を検討する際に、マウスピース矯正で前歯だけを治療するメリットとデメリットを考慮しましょう。カウンセリングの際も、よい点だけでなく、注意点やデメリットについてわかりやすく説明してくれる歯科医院を選んでください。

マウスピース矯正で前歯だけを治療するメリット

マウスピース矯正で前歯だけを治療するメリットは、以下のとおりです。

  • 全体矯正と比較して費用が安い
  • 全体矯正と比較して治療期間が短い
  • ワイヤー矯正と比較して目立ちにくい

部分矯正では、噛み合わせを改善せずに気になる部分の歯だけを動かします。大きな歯の移動は行わないので治療期間が短く、費用も抑えられるでしょう。

マウスピース矯正の特徴は、目立ちにくいことです。前歯は特に目立つ場所なので、ワイヤー矯正をするのは嫌だと思う方も多いでしょう。マウスピース矯正は目立ちにくいので、周囲に気づかれることなく治療を受けられます。

マウスピース矯正で前歯だけを治療するデメリット

マウスピース矯正で前歯だけを治療するデメリットは、以下のとおりです。

  • 噛み合わせは改善できない
  • 治療できる症例が限られている
  • 後戻りする可能性がある

部分矯正だけでは、噛み合わせは改善できません。マウスピース矯正で前歯だけを治療する場合、適応症例が限られています。ほんの少し歯並びが乱れているだけだと思っていても、精密検査で噛み合わせに問題があると判明するケースも珍しくありません。部分矯正での治療は難しい場合があるでしょう。

また、マウスピース矯正で前歯だけを治療する場合、全体矯正に比べると後戻りする可能性が高いです。

当然ですが、歯列は前歯だけで構成されているものではありません。親知らずが横向きに生えていて歯列を押しているなど、歯並びの乱れの原因が前歯以外にある場合、前歯の歯並びだけを整えても後戻りする可能性があるのです。

マウスピース矯正で治療できる前歯の症例

すきっ歯の女性

マウスピース矯正で治療できる前歯の症例は、軽度の歯並びの乱れです。奥歯や噛み合わせ、顎の骨に問題がない場合に限られます。

具体例は、以下のとおりです。

  • 軽度の叢生
  • 軽度のすきっ歯
  • 軽度の出っ歯
  • 歯列が傾いている症例
  • 矯正治療後の後戻り

マウスピース矯正で前歯だけを治療できるかどうかは、精密検査のあとで診断されます。骨格、全体の歯並び、噛み合わせなど細部に至るまで確認し、治療の可否を決定するのです。

矯正治療後の後戻りを調整する際は、マウスピース矯正の部分矯正は適しているでしょう。

マウスピース矯正で治療できない前歯の症例

鏡の前で悩む人

歯並びや噛み合わせの乱れが重度の症例や、骨格が関係している症例は治療できません。

マウスピース矯正で治療できない前歯の症例は、以下のとおりです。

  • 骨格に問題がある症例
  • 抜歯が必要と判断された症例

マウスピース矯正で前歯だけを整えられるかどうかは、歯科医師によって意見が異なるケースも珍しくありません。マウスピース矯正に関する経験と知識が豊富な歯科医師に診断してもらうとよいでしょう。セカンドオピニオンも参考にして、説明や治療計画をよく聞き、納得して治療を開始してください。

マウスピース矯正で前歯だけを治療する場合の期間

カレンダーと時計

マウスピース矯正で前歯だけを治療する場合の期間の目安は、2か月〜1年程度です。全体矯正を行う場合は1〜2年程度が目安ですが、3年程度かかる症例もあります。前歯だけを矯正する場合、治療期間が非常に短いことがわかるでしょう。

短期間で治療を終了できるため「忙しくて歯科医院に通う時間がない」「とにかく気になるところだけ治したい」と思っている方に向いています。

矯正期間は、歯並びの状況によって異なります。精密検査のあとで、詳しく確認するとよいでしょう。

マウスピース矯正で前歯だけを治療する場合の費用

前歯のマウスピース矯正の費用イメージ

矯正治療の多くは、保険が適用されません。自由診療となるため、歯科医院によって費用が異なります。

厚生労働大臣が定めた疾患による影響で矯正治療を受ける場合や、前歯や小臼歯の永久歯のうち3歯以上が生えることができていない場合、手術を伴う顎変形症の治療のために矯正を行う場合は、保険が適用されます。非常に限られたケースなので、基本的に保険は適用されないと考えたほうがよいでしょう。

マウスピース矯正で前歯だけを治療する場合の費用の目安は、100,000〜400,000円程度です。全体矯正の場合は600,000〜1,000,000円程度でしょう。

矯正治療費に加え、精密検査代、調整料金などが別途必要になる場合が多いです。歯科医院によって費用設定が異なるので、治療開始前に確認してください。

まとめ

マウスピースを持つ女性

歯並びの乱れが軽度で、噛み合わせや顎の骨に問題がない場合は、マウスピース矯正で前歯だけを治療することが可能です。

前歯だけを治療する場合、治療期間や費用を抑えられることが大きなメリットでしょう。ワイヤー矯正と比較すると目立たずに治療を進められることもメリットです。

特に「できるだけ安い費用で矯正治療を受けたい」「気になるところだけ治療したい」「大切なイベントに間に合わせたい」「矯正治療中であることを気づかれたくない」と考えている方に向いています。

しかし、歯並びの乱れが重度の場合や、噛み合わせの修正が必要な場合は、全体矯正のほうが適しているかもしれません。治療できる症例が限られている、後戻りする可能性が高いなど、前歯だけをマウスピース矯正で治療するデメリットもあります。

メリット、デメリットをよく考え、納得して治療を受けてください。

前歯のマウスピース矯正を検討されている方は、三重県津市にある川村歯科クリニックにお気軽にご相談ください。

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