部分入れ歯が作り直しになるケースと費用を詳しく解説!

こんにちは。三重県津市にある川村歯科クリニックです。

部分入れ歯の作り直しを検討しているけれど、どれくらいの費用がかかるのか気になっている方がいるのではないでしょうか。失った歯を補ってくれる部分入れ歯ですが、使用しているうちに合わなくなることや、長年使用していて劣化することがあります。

部分入れ歯に不便を感じているけれど「部分入れ歯だから仕方ない」と諦めている方も多いのではないでしょうか。

しかし、合わない部分入れ歯を使い続けることで体にさまざまな問題を引き起こす可能性があります。

今回は、部分入れ歯が作り直しになるケースと費用、合わない部分入れ歯を使用し続けるリスクについて解説します。部分入れ歯でお困りの方や、作り直しの費用が気になっている方は、ぜひ参考にしてください。

部分入れ歯とは?

部分入れ歯

 

部分入れ歯とは、歯を何らかの理由で失った部分に人工歯を付けた部分的な入れ歯で補う方法です。すべての歯を失った場合は総入れ歯を使用しますが、自分の歯が1本でも残っている場合は部分入れ歯で対応可能です。

部分入れ歯は会話や食事の際にズレることや外れることがないように、残っている健康な歯に金属のフックを引っかけて安定させます。歯茎に吸着させて固定する総入れ歯に比べて安定性が高く、違和感が少ないです。

一般的に失った歯の本数が少ない場合は、失った歯の両隣の歯を削って連結した被せ物を上から被せるブリッジという方法により欠損部分を補います。

しかし、ブリッジは両隣が健康な歯であっても削る必要があるため、歯を削りたくない場合は部分入れ歯で対応が可能です。

一般的な保険で作製する部分入れ歯と、違和感が少なく入れ歯をしていることが周囲に気づかれにくい自費(保険適用外)で作製する部分入れ歯があります。

部分入れ歯が作り直しになるケース

茶色の砂時計

部分入れ歯は一生使い続けられるわけではありません。使用するうちに合わなくなった場合や劣化が進んだ場合には作り直しが必要です。

また、保険で作製する部分入れ歯の場合、人工歯の部分は樹脂でできているため、使用を続けているうちに徐々にすり減ることは避けられません。そのため数年に一度は作り直す必要があるのです。

入れ歯が合わなくなる原因

部分入れ歯が合わなくなる原因には、以下の4つが挙げられます。

  • 部分入れ歯を装着する歯茎の衰え
  • 噛み合わせの悪さによる部分入れ歯の劣化
  • 部分入れ歯のお手入れ不足
  • 歯科医師・歯科技工士の経験値や連携不足

詳しく解説します。

部分入れ歯を装着する歯茎の衰え

部分入れ歯を装着する歯茎が衰えると、部分入れ歯が合わなくなります。

入れ歯が必要になった原因には、虫歯や歯周病により歯茎が衰え、抜歯が必要になったケースが多いでしょう。歯茎が衰える原因を解決しないまま入れ歯の装着を続けても、お口の中の状態は悪化するいっぽうです。

部分入れ歯の作製時はご自身の口内と合っていても、時間とともに合わなくなります。歯茎が衰える原因を解決することが大切です。

噛み合わせの悪さによる部分入れ歯の劣化

部分入れ歯を装着した際に噛み合わせが悪い状態が続くと、部分入れ歯の同じ部分がすり減り劣化が進行します。片方の歯でばかり噛むことや、噛み方に偏りがあると部分入れ歯の一部の劣化が早まります。

劣化し合わなくなった部分入れ歯を我慢して使い続けると、噛み合わせが徐々に悪くなるでしょう。劣化した部分入れ歯は作り直す必要があります。

部分入れ歯のお手入れ不足

部分入れ歯は口の中に装着するものなので、歯と同じように毎日のお手入れが必要です。お手入れを怠ると材質が劣化し、変形の原因にもなります。

部分入れ歯が変形すると装着できなくなる場合もあります。また、部分入れ歯は乾燥するとヒビが入る場合や割れる場合があるため、使用しないときは洗浄液に浸けておきましょう。

お手入れ不足の部分入れ歯を装着すると、口臭の原因や残っている歯の虫歯・歯周病の原因にもなります。部分入れ歯のお手入れはしっかりと行いましょう。

歯科医師・歯科技工士の経験値や連携不足

歯科医師は歯科治療のすべてに対応できますが、歯科医師によって経験値や得意分野は異なります。

さらに多くの歯科医院では、歯科医院とは別の場所にいる歯科技工士とやり取りをしながら部分入れ歯を作製します。歯科技工士の経験値はもちろん、歯科医師との連携や情報共有がうまく行われていないと希望どおりの入れ歯が作製されない可能性があります。

6か月ルールに注意

RULEと書かれたのくせいのブロック

入れ歯を作り直すうえで注意すべきことがあります。保険適用の入れ歯を作り直したい場合、現在使用中の入れ歯を作製してから6か月経過している必要があるということです。

これは健康保険法で全国一律で定められた決まりであり、内緒で別の歯科医院で6か月以内に作製してもばれてしまいます。

ただし、噛み合わせの調整や不具合に対しての治療は6か月以内でも問題ありません。個人差はありますが、新しい入れ歯を作製してから数回は歯科医院で入れ歯の調整を行うのが一般的です。

実際に使用して痛みがある、噛みにくいなどの症状がある場合は歯科医院で早めに調整してもらいましょう。

6か月ルールの例外

6か月ルールには例外があります。以下の理由があれば6か月以内でも入れ歯を作り直すことが可能です。

  • 入れ歯が破損して修理では対応できない場合
  • 入れ歯を作製後に抜歯し、入れ歯で補う歯が増えた場合
  • 上(下)の入れ歯を作製後に新たに下(上)の入れ歯を作製する場合
  • 遠方に転居して通院が難しくなる場合
  • 自費の入れ歯を作製したい場合

ただし、入れ歯を紛失した場合は対象外です。特に部分入れ歯は小さく紛失しやすいため、ケースに入れて保管するなど大切に扱いましょう。

作り直しが必要な部分入れ歯を使い続けるリスク

型取りされた歯の模型

不具合がある部分入れ歯を我慢して使い続けることは、口腔内だけでなく体にも悪影響をもたらします。

作り直しが必要な部分入れ歯を使い続けることで、以下のようなリスクを引き起こします。

  • 残っている歯や歯茎に負担がかかる
  • 消化不良になる
  • 肩こりや頭痛を引き起こす
  • 精神的にストレスになる

詳しく解説します。

残っている歯や歯茎に負担がかかる

合っていない部分入れ歯を使い続けると、噛み合わせも合わないため残っている歯や歯茎に負担がかかります。痛みや歯茎が痩せる原因となり、歯周病の悪化にもつながるのです。

また、舌ガンの発症要因の一つに不適合な被せ物や入れ歯が挙げられています。長期にわたり同じ箇所に刺激を受けると、ガンに変異する可能性があるのです。あくまで可能性の話ですが、リスクを避けるに越したことはありません。

消化不良になる

部分入れ歯が合っていないと食事も億劫に感じるでしょう。食べ物をうまく噛み切れずに飲み込む癖がついてしまい、消化不良の原因となります。口腔内だけでなく胃腸への影響も考えられるでしょう。

肩こりや頭痛を引き起こす

顎周りの筋肉は首や頭までつながっています。噛み合わせが合っていない部分入れ歯を使用し続けると、噛むたびに歯や顎に負担がかかります。

長時間、顎周りの筋肉の緊張が続くと肩こりや頭痛を引き起こす原因となるのです。部分入れ歯の噛み合わせや不具合を直すことで、肩こりや頭痛が改善したという話も珍しくありません。

精神的にストレスになる

部分入れ歯が合わないことで痛みが伴い食事や会話が億劫になることもあるでしょう。精神的なストレスの原因にもなり、外出先での食事や人との会話を避けることになっては心にも悪影響をもたらす恐れがあります。

部分入れ歯の作り直しにかかる費用

電卓で計算する女性

部分入れ歯の作り直しにかかる費用は、保険適用の場合と自費の場合で大きく異なります。

以下にそれぞれ解説します。

保険適用の部分入れ歯の場合

保険適用の部分入れ歯の作り直しにかかる費用の目安は、3割負担の場合で5,000~10,000円程度です。部分入れ歯は補う歯の本数によって大きさが変わるため、価格に開きがあります。補う歯の本数が多いほど費用は高くなるでしょう。

詳しい費用が知りたい場合は、歯科医院にて口腔内を確認してもらう必要があります。

自費の部分入れ歯の場合

自費の部分入れ歯の作り直しにかかる費用の目安は、費用相場は150,000円~500,000円程度です。自費の部分入れ歯にはさまざまな種類があり、作製する部分入れ歯の種類と補う歯の本数によって価格は大きく異なります。また、自費診療は歯科医院によって自由に価格を設定できるため、歯科医院によって価格差があるのです。

あくまで平均的な費用相場ですが、自費の部分入れ歯はオーダーメイドで作製されるため、100,000円以上はかかると考えておきましょう。

まとめ

鏡で歯を確認する高齢男性

部分入れ歯の作り直しには費用がかかりますが、合わない部分入れ歯を使用し続けることはさまざまなリスクを伴います。

部分入れ歯が合わないと感じている場合は歯科医院にてまずは調整を行いましょう。不具合が解決しない場合は、作製から6か月が経過していれば部分入れ歯を作り直すことが可能です。

保険適用の入れ歯が合わない場合は自費の入れ歯を検討することも一つの方法です。口腔内と体の健康を保つためにも部分入れ歯の不具合がある場合は歯科医院に相談のうえ、作り直しを検討しましょう。

部分入れ歯の作り直しを検討されている方は、三重県津市にある川村歯科クリニックにお気軽にご相談ください。

関連記事