こんにちは。三重県津市にある川村歯科クリニックです。
インビザライン矯正によって美しい歯並びを手に入れることができます。では、機能面についてはどうでしょうか。噛み合わせが良くなるかどうかは気になるところです。
また、インビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなったと感じる方もいるでしょう。では、どうしてインビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなることがあるのでしょうか。また、噛み合わせが悪くなったと感じたときはどのように対処すればよいのでしょうか。
今回は、インビザラインで噛み合わせは治せるのか、またインビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなる原因と対処法について解説します。
噛み合わせが重要な理由
正しい噛み合わせとはどのような状態なのか、また噛み合わせが悪いとどのようなリスクがあるのか確認しましょう。
正しい噛み合わせとは?
正しい噛み合わせとは、以下のような状態です。
- 口を閉じたときに、下の前歯が上の前歯より内側にくる
- 上の前歯と下の前歯の中心がそろっている
- 上の前歯が下の前歯に2~3mmほど被さっている
- 上の前歯と下の前歯のすき間が5mm以下である
- 上の奥歯と下の奥歯が噛み合っている
- 口を閉じることができる
上記に当てはまらない場合、噛み合わせが悪いかもしれません。噛み合わせが悪いとさまざまなリスクがあるため、歯科医師に相談するとよいでしょう。
噛み合わせ悪いことによるリスク
噛み合わせが悪いとさまざまなリスクがあります。
噛み合わせが悪いことによるリスクは、以下のとおりです。
虫歯や歯周病になりやすい
噛み合わせが悪いと、口の中の環境が悪化し、虫歯や歯周病などのリスクが高まります。噛み合わせが悪いと、食べかすが詰まりやすく、歯ブラシでの清掃が困難になります。食べかすが蓄積すると、細菌が繁殖して虫歯や歯周病のリスクが高まるのです。
顎関節に負担がかかる
噛み合わせが悪いと、顎の関節に過度な負担がかかります。顎の筋肉や関節に無理な力が加わり続けると、顎関節症になるリスクが高まるのです。
体の不調につながる
噛み合わせが悪いと、顎周辺の筋肉に無理な力が加わり、頭痛や肩こりなど身体的な影響が現れることがあります。
例えば、下顎が前に出ている下顎前突の場合、下顎を支える筋肉が緊張します。筋肉の緊張は血行を悪化させるため、慢性的な頭痛や肩こりの原因になるのです。
顎の発達に影響を与える
噛み合わせが悪いと、顎が十分に発達しない場合があります。片側だけで噛む習慣は、偏った筋力の発達を招きます。噛み合わせを正して両側の筋肉を均等に使うことで、顎の発達を促すことができるのです。
顔のバランスが崩れることがある
噛み合わせが悪いと、顔の筋肉のバランスが崩れ、顔貌に歪みが現れることがあります。片側だけで噛む癖があると片側の筋肉だけが発達するため、顔の左右のバランスが崩れることがあるのです。
噛む力の低下によって胃腸に負担をかける
噛み合わせが悪いと、食べ物をしっかり噛む力が低下し、胃や腸などの消化器官に負担がかかります。食べ物を細かく砕いて唾液と混ぜ合わせることで消化吸収が促されますが、十分に噛まずに飲み込むと、スムーズに消化できずに胃もたれなどの不調につながるのです。
インビザラインで噛み合わせは治せる?
インビザラインでは、歯並びだけでなく噛み合わせも改善することが可能です。
インビザラインは専用のソフトを使用して、治療開始前から治療完了までの歯の動きをシミュレーションします。その際、歯並びはもちろんのこと、正しい噛み合わせも考慮して治療計画が立てられるのです。
しかし、なかにはインビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなったと感じる方もいます。なぜ、インビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなったと感じるのでしょうか。
次の項で詳しく解説します。
インビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなる原因
上述のとおり、インビザラインは歯並びだけでなく噛み合わせの改善も期待できる治療法ですが、一時的に噛み合わせが悪くなると感じる患者さんもいます。
インビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなる原因は、以下のとおりです。
歯が移動しているため
矯正治療によって歯が動いている過程で一時的に噛み合わせが悪くなったと感じることがあります。矯正治療中に感じる噛み合わせの違和感はインビザラインだけでなく、矯正治療全般に当てはまります。
歯が動く過程で感じる噛み合わせの悪さは一時的であることが多く、治療完了時には改善されるでしょう。
マウスピースの装着時間を守れていない
インビザラインのマウスピースは1日20〜22時間装着する必要があります。
しかし、マウスピースの装着時間を守れていないと予定通りに歯が動かず、噛み合わせにも影響を及ぼすことがあるのです。
マウスピースが変形・破損している
マウスピースが変形・破損していることも、噛み合わせに影響を及ぼす原因です。マウスピースを熱湯で洗ったり、装着したまま食事をしたりすると、マウスピースが変形することがあります。また、適切に管理をしないと、破損することもあるでしょう。
マウスピースが変形・破損すると、歯にフィットしにくくなります。マウスピースが歯にしっかりとフィットしないと歯に適切な力が加わらず、歯を動かすことができません。その結果、噛み合わせにも影響を及ぼすことがあるのです。
歯ぎしり・食いしばりの癖がある
歯ぎしり・食いしばりの癖によって強い力が加わると、奥歯が沈むことがあります。その結果、噛み合わせにも影響を及ぼすことがあるのです。また、歯ぎしり・食いしばりの癖によって、マウスピースが変形・破損することもあるでしょう。
インビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなったときの対処法
インビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなったときは、どのように対処すればよいのでしょうか。
インビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなったときの対処法は、以下のとおりです。
マウスピースの装着時間を見直す
上述のとおり、マウスピースの装着時間が守れていないと予定通りに歯を動かすことができず、噛み合わせにも影響を及ぼします。
そのため、マウスピースの装着時間を守れているか見直しましょう。インビザラインのマウスピースは1日20〜22時間装着する必要があり、歯磨きや食事のとき以外は装着しなければなりません。
マウスピースの装着時間が短い場合には、意識して守るようにしましょう。
マウスピースが変形・破損していないか確認する
インビザライン矯正中に噛み合わせの悪さを感じたら、マウスピースが変形・破損していないか確認しましょう。
上述のとおり、マウスピースが変形・破損していると、歯にフィットせず適切な力を加えることができません。変形したマウスピースを装着することで、計画とは異なる方向に歯が動くこともあるでしょう。
マウスピースが変形・破損している場合には使用せず、歯科医師に相談しましょう。
歯科医師に相談する
マウスピースの装着時間を守れており、正しく装着できているにも関わらず、噛み合わせのずれを感じるようなら、歯科医師に相談しましょう。
歯科医師に歯の動きや噛み合わせの状態を確認してもらい、異常があるようであれば適切な処置を受けられます。
まとめ
今回は、インビザラインで噛み合わせは治せるのか、またインビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなる原因と対処法について解説しました。
噛み合わせが悪いと虫歯や歯周病になりやすいです。また、噛み合わせが原因で頭痛や肩こり、顎関節症に悩まされる方もいるでしょう。
インビザラインは歯並びだけでなく、噛み合わせも改善できる治療法です。
しかし、マウスピースの装着時間を守れていないことやマウスピースが変形・破損していることによって噛み合わせに影響を及ぼすことがあります。
インビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなったと感じた場合には、マウスピースの装着時間を見直し、変形・破損していないか確認しましょう。
また、歯科医師に相談することも重要です。歯科医師に相談することで、現在の歯の動きや噛み合わせの状態を確認してもらえます。必要に応じた処置も受けられるでしょう。
インビザラインを検討されている方は、三重県津市にある川村歯科クリニックにお気軽にご相談ください。