インビザライン治療でのアタッチメントの役割と注意点を解説!

こんにちは。三重県津市にある川村歯科クリニックです。

インビザラインの治療中に、アタッチメントを装着することがあります。アタッチメントの役割をあまり知らないという方もいるかもしれません。アタッチメントは、インビザラインにおいて非常に重要な役割を担います。

今回は、インビザライン治療で使用するアタッチメントの役割や、注意点について詳しく解説します。インビザライン治療でアタッチメントが必要といわれた方や、インビザラインを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

インビザライン治療で使用するアタッチメントとは?

アタッチメントへの疑問イメージ

インビザライン治療で使用するアタッチメントとは、小さな突起物のようなパーツです。歯科用樹脂でできており、上下の歯に20個ほど装着して治療を進めるのが一般的です。

アタッチメントを使用しなくてもインビザライン治療はできますが、治療期間が延長する可能性があります。治療をスムーズに終わらせたい方は、アタッチメントを装着したほうがよいでしょう。

基本的に、矯正治療が終わればアタッチメントも除去します。

インビザライン治療でのアタッチメントの役割

インビザライン治療でのアタッチメントの役割を説明する人

インビザライン治療では、アタッチメントは主に2つの役割を担います。それぞれ詳しく確認しましょう。

マウスピースを固定する

マウスピースは、アタッチメントをつけていなくても装着できます。

しかし、マウスピースも歯もつるつるとしているので、摩擦が生まれません。マウスピースが浮く、外れやすくなるなど、しっかりと固定できない場合があるのです。

アタッチメントをつけることで、マウスピースの密着度が増します。外れにくくなり、歯の根元までマウスピースを装着できるでしょう。

歯とマウスピースの密着度が増すと、歯が移動しやすくなります。

歯の移動を助ける

前述したように、マウスピースをしっかりと装着できていなければ、歯の移動のための力が十分に加えられません。計画どおりに歯の移動が進まない場合や、治療期間が延びる場合があります。

特に、歯の向きを変えるなどの難しい動きは、マウスピースがしっかりと装着されていないと困難でしょう。アタッチメントでマウスピースを密着させると、歯を動かすだけでなく向きを変えるなどの複雑な動きにも対応できます。

アタッチメントを使用すれば、治療計画に沿った歯の動きが可能となるのです。

インビザライン治療で使用するアタッチメントの種類

歯の模型

インビザラインの治療で使用するアタッチメントは、大きく通常アタッチメントと最適アタッチメントにわけられます。

通常アタッチメントとは、歯科医師が必要性を判断し、位置や数、形状などを医師が選択してつけるアタッチメントです。最適アタッチメントは、インビザラインを提供するアライン・テクノロジー社が提供するアタッチメントです。マウスピースの製作と同時に、アタッチメントも作られます。

最適アタッチメントにはいくつかの種類があります。詳しく確認しましょう。

オープンバイト用最適アタッチメント

奥歯を噛んだときに、上下の前歯の間にすき間ができる状態をオープンバイトといいます。オープンバイト用最適アタッチメントは、歯を引っ張り出す力をかけるアタッチメントです。

ディープバイト用最適アタッチメント

ディープバイトとは、奥歯を噛んだときに上の歯が下の歯を覆い隠す状態です。過蓋咬合ともよばれます。

ディープバイト用最適アタッチメントは、主に下の歯に装着し、歯を引っ張るために使用します。

ルートコントロール用最適アタッチメント

歯根に力をかける目的で使われるアタッチメントです。1本の歯に対し、2つのアタッチメントをつけることが大きな特徴でしょう。

回転用最適アタッチメント

ねじれている歯を回転させ、正しい位置に戻すために使用するアタッチメントです。

アンカレッジ用最適アタッチメント

インビザラインに限らず、歯列矯正では抜歯をして歯を並べるスペースを作ることがあります。抜歯をした場合、生まれたすき間に隣の歯が移動することがあるので、すき間を防ぐ目的でアンカレッジ用最適アタッチメントを使用します。

インビザライン治療でのアタッチメントの装着時期

アタッチメントの装着時期イメージ

アタッチメントは、2~3枚目のマウスピースの装着時期に合わせて装着することが多いです。マウスピースは1~2週間で交換するため、治療を開始してから2~4週間ほど経ってからアタッチメントをつけると考えるとよいでしょう。

ただし、すべてのアタッチメントを一気につけることは少ないです。2枚目のマウスピースをつけるときに上の歯にアタッチメントをつけて、3枚目のマウスピースをつけるときに下の歯のアタッチメントをつけるなど、わけてつけることが多いでしょう。

アタッチメント装着時の注意点

アタッチメント装着時の注意点イメージ

アタッチメント装着時の注意点は、以下のとおりです。

マウスピースの取り外しを丁寧に行う

インビザラインの治療初期は、アタッチメントが最も外れやすいといわれています。マウスピースの取り外しに慣れていないことが、大きな理由でしょう。

無理な力をかけてマウスピースを外すと、アタッチメントが一緒に外れることがあります。マウスピースの端に指を引っかけて広げるように外しましょう。

マウスピースの取り外しを難しく感じる場合は、歯科医院で外し方を指導してもらいましょう。

アタッチメントが外れたらすぐに歯科医院を受診する

アタッチメントが外れたら、すぐに歯科医院を受診してアタッチメントをつけてもらってください。外れている時間が長いと、歯の移動が進みません。

また、ご自身で接着することは避けましょう。専用の接着剤を使用する必要があるので、必ず歯科医院を受診してください。

丁寧に歯磨きを行う

アタッチメントの周囲は汚れが溜まりやすいため、丁寧に歯磨きを行いましょう。細かい部分も磨けるように、毛先が1束になったワンタフトブラシを使うのが理想です。

磨き方がわからない、磨き方のコツを知りたいという場合は、歯科医院で相談するとよいでしょう。

アタッチメントに関するよくある質問

アタッチメントに関するよくある質問イメージ

アタッチメントに関するよくある質問をまとめました。アタッチメントに関する疑問や悩みがある方は、ぜひ参考にしてください。

アタッチメントをつけると痛い?

個人差はありますが、アタッチメントの着脱時に痛みを感じることはないとされています。アタッチメントをつけたうえでマウスピースを装着すると、痛みを感じる場合はあるでしょう。

アタッチメントをつけてからマウスピースを装着すると、つけていないときと比べて強い矯正力がかかります。そのため、痛いと感じる方がいます。

しかし、矯正の効果が出ている証拠であり、よくない痛みではありません。治療を進めると徐々に慣れて、痛みを感じなくなる方が多いです。

また、マウスピースの着脱に慣れていないタイミングでは、マウスピースがアタッチメントに引っかかって痛みが出ることがあります。適切に着脱できるようになれば、引っかかることはなくなるでしょう。

アタッチメントは着色する?

アタッチメントも歯と同様に、色の濃いものを食べたときは着色する可能性があります。コーヒーや紅茶を飲む習慣がある方や、カレーを好んで食べる方などは、着色する可能性が高いでしょう。

アタッチメントの着色汚れは、クリーニングで落とせる場合があります。着色汚れが気になる場合は、歯科医師に相談するとよいでしょう。

アタッチメントは目立つ?

接客業に従事している方など、人と接する機会が多い場合はアタッチメントが目立つかどうか気になるかもしれません。

アタッチメントは非常に小さく、歯の色合いに近い素材で作られています。近づかなければ、つけていることはわからないでしょう。

ただし、アタッチメントが着色すると目立つ可能性があります。コーヒーや紅茶を飲む頻度を減らす、飲んだあとはすぐに歯磨きするなど、着色しないように気をつける必要があるでしょう。

まとめ

マウスピースを持った女性

インビザラインの治療では、アタッチメントが非常に重要な役割を果たします。

しかし、アタッチメントは治療後に外すため、強固に固定されているとはいえません。特に、マウスピースの着脱に慣れていない時期は取れやすいでしょう。

アタッチメントが取れた状態でインビザライン治療を続けても、計画どおりの効果は得られません。そのため、アタッチメントが取れないように意識して過ごすことが重要です。取れた場合は歯科医院を受診して、再装着してもらいましょう。

インビザライン治療を検討されている方は、三重県津市にある川村歯科クリニックにお気軽にご相談ください。

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